2027年分のNISAを使う金融機関の変更手続きは、2026年10月1日から可能です。2026年にすでに買い付けていても、それだけで2027年分への変更ができなくなるわけではありません。
ただし、変更するのは主に「これからNISAで買う場所」です。今持っている商品が新しい金融機関へまとめて移るわけではなく、積立設定や引落しも確認が必要です。この記事では、2027年1月1日時点で18歳以上の方が、その年分の利用先を変更する場合を、2026年10月28日時点の公式情報で整理します。
2027年分はいつ変更できる?「何年の枠か」を先に決める
制度上、「金融商品取引業者等変更届出書」を提出できる期間は、変更したい年の前年10月1日から、その年の9月30日までです。2027年分なら2026年10月1日〜2027年9月30日に当たります。ただし、変更前の金融機関で2027年分のNISA枠を使った商品をすでに受け入れている場合、2027年分は変更できません。国税庁の変更手続きの説明で確認できます。
| 確認する状況 | 2027年分への変更の考え方 |
|---|---|
| 2026年10〜12月に手続きする | 2026年の買付実績があっても、2027年分の変更手続きは可能。受付方法・完了時期を確認する。 |
| 2027年1〜9月に手続きする | 変更前の金融機関で2027年分のNISA枠をまだ使っていないことが必要。金融機関独自の締切にも注意する。 |
| 2027年分のNISA枠ですでに購入した | 購入分を売却しても、2027年分の金融機関変更はできない。翌年分の変更を検討する。 |
| 2027年10月以降に手続きを始める | 制度上、2027年分の変更期間は終了。対象は原則として2028年分になる。 |
たとえば、2026年にA銀行で月3万円を積み立てている人が、2027年からB証券へ変えるケースです。2026年の積立実績は、2027年分への変更を妨げません。一方、変更を終えないままA銀行で2027年分の買付けが行われると、その年分の変更はできなくなります。これは説明用の架空例です。
年末は注文日だけで判断しないでください。受渡日が翌年になる取引は、翌年の枠を使う場合があります。楽天証券の2026年10月19日付案内も、2027年枠での取引を受渡日で説明し、2027年分の金融機関変更を10月1日から受け付けるとしています。2027年のNISA取引開始スケジュールを一例に、利用先の年末日程を確認しましょう。
9月30日は、銀行や証券会社の申込締切とは限らない
制度上の提出期間と、金融機関で書類の受付・確認・税務署への手続きを進めるための期限は別です。「9月30日に申し込めば必ず間に合う」「12月末に申し込めば1月の積立に間に合う」とは考えないようにします。
具体例として、三菱UFJ銀行から他社へ変更する郵送受付は、10月から12月第2金曜日の消印分までと案内されています。2026年の第2金曜日は12月11日です。同ページは手続きに3〜4週間程度を要すること、期間外は店頭での手続きになることも説明しています。これは同銀行の当該郵送手続きの条件で、全金融機関共通の締切でも、変更先で1月から買付けできる保証でもありません。予告なく受付を終了する場合もあるため、三菱UFJ銀行の最新案内を確認してください。
確認したい期限は三つです。「今の金融機関で変更を申し込む期限」「変更先へ必要書類を出す期限」「希望する初回積立に間に合う設定期限」。年内の手続き完了を目指すなら、三つを同じカレンダーに残しておくと見落としにくくなります。
保有商品は移せない。でも、変更のために売る必要はない
変更前のNISAで保有する商品を、変更先のNISAへそのまま移管することはできません。ただし、金融機関を変更しても、買付け済みの商品は元の金融機関のNISAで保有を続けられます。2024年以降のNISAの非課税保有期間は無期限です。変更のためだけに売却する必要はありません。野村證券の変更手続きの案内、金融庁のNISA制度説明で確認できます。
たとえばA銀行に2026年までのNISA商品を残し、2027年の新規買付けはB証券で行う形です。過去年分の商品を複数の金融機関に保有することと、同じ年のNISA枠を複数の金融機関で使うことは区別します。つみたて投資枠と成長投資枠を別々の金融機関に分けることもできません。金融庁のよくある質問に説明があります。
変更後も元の金融機関で売却や配当等の受取りは可能ですが、国内株式の配当を非課税で受け取るには株式数比例配分方式などの条件があります。また、2023年までの旧NISA商品は、元の非課税期間までの扱いです。金融機関を変えても期限は延びません。楽天証券の取引ルールも参考になります。
申込書では「金融機関変更」と「NISA口座そのものの廃止」を取り違えないことが大切です。野村證券は、買付先を変えて保有商品を残す場合の「勘定廃止通知書」と、口座廃止後の再開設に使う「非課税口座廃止通知書」を区別しています。残高を非課税のまま残したいなら、その意向を今の金融機関に伝えて手続きしましょう。
変更するか迷ったときの判断表
手続きができることと、自分にとって変更する意味があることは別です。申込みの前に、目的を一つに絞って確認します。
| 変更したい理由 | 申込み前に確認すること |
|---|---|
| 今の金融機関では買いたい商品を扱っていない | 変更先で、その商品を希望するNISA枠で買えるか。似た名前だけで判断しない。 |
| 積立や残高確認が使いにくい | 必要な入金方法、積立頻度、画面やサポートが利用できるか。 |
| ポイントや特典が気になる | 対象カード・積立額・適用条件・終了時期。特典だけで投資額を増やさない。 |
| 保有商品を一つの金融機関にまとめたい | NISA商品のまま移管はできないため、変更だけでは目的を達成できない。 |
| 今の利用先に大きな不満はない | 保有先が増える管理負担も考える。受付開始を理由に急いで変更しなくてもよい。 |
NISA自体の仕組みや投資に回すお金から整理したい場合は、新NISAの基本と、貯金・投資を始める順番を先に確認してください。
積立設定と引落しは、新旧それぞれを確認する
金融機関変更を申し込んでも、積立契約が希望どおりに新しい金融機関へ引き継がれるとは限りません。今の積立が停止するのか、課税口座で続くのか、別途解除が必要なのかを確認します。
同じ銀行でも契約によって扱いが違います。三菱UFJ銀行の前述の郵送手続きでは、つみたて投資枠の積立は当年最後の引落し後に自動解除される一方、成長投資枠優先の積立は翌年以降も課税扱いで継続すると案内されています。課税口座での継続を希望しなければ、自分で解除する必要があります。年末の受渡しによる例外もあるため、自分の積立契約に対応する項目を読みましょう。
- 今の金融機関:最後に購入する年分・金額・引落日と、積立停止や変更の必要性を確認する。
- 変更先:手続き完了後に、初回買付日・NISAの年分・積立額・決済方法を確認する。
- 銀行口座やカード:積立設定とは別に残る自動入金・引落しの契約がないか確認する。
- 家計全体:新旧の購入予定額と引落予定額を合計し、予定外の増額になっていないか確認する。
たとえば旧金融機関で月3万円の課税積立が続き、新金融機関でも月3万円を積み立てれば、合計は月6万円です。これは架空例ですが、「NISAの変更だけだから支出は同じ」と思い込むと気づきにくい部分です。旧口座の課税積立も意図して続けるなら、一律に取り消す必要はありません。続けない契約だけを、反映期限と未約定注文の扱いを確かめて停止・変更します。
手続きは「変更元→変更先→設定確認」の順で進める
まず変更先の商品・サービスと必要書類を確認し、現在の金融機関へ2027年分の変更を申し込みます。一般的には、変更元で交付された勘定廃止通知書と非課税口座開設届出書を変更先へ提出します。本人確認や通知書情報の入力など、実際の受付方法は金融機関の案内に従ってください。金融庁が示す手続きの流れが基本になります。
書類を取り寄せたところで終了ではありません。変更先で受理・審査が済んだか、いつの年分のNISAが使えるかを確認し、その後に積立設定を点検します。完了画面や通知は保管しておき、口座番号・マイナンバーが写った画像を公開のコメント欄やSNSに載せないようにしましょう。
よくある質問
2026年に買った商品を全部売れば、今から2026年分を変更できますか?
できません。2026年10月28日時点では、2026年分の制度上の変更期間は終了しています。また、期間内でも、その年のNISA枠で購入済みなら、売却して買付実績をなかったことにはできません。現在検討するのは2027年分の変更です。
金融機関を変えると非課税の総枠は増えますか?
増えません。非課税保有限度額は利用者ごとに管理され、変更先でゼロから数え直す仕組みではありません。売却した場合の枠の再利用は別の話です。NISA売却後の年間投資枠と総枠の違いで確認できます。
変更を申し込んだら、今年の積立もすぐ止めるべきですか?
一律に止める必要はありません。2026年分を現在の金融機関で続けたいのか、積立自体を減額・停止したいのかで判断します。金融機関変更と口座廃止では扱いが異なり、年末には受渡日も関わるため、申込時に今年の利用予定を伝えてください。
2027年1月に間に合わなければ、もう変更できませんか?
1月開始に間に合わないことと、2027年分を変更できないことは同じではありません。2027年分のNISA枠を変更前の金融機関で使っていなければ、制度上の期間内に変更できる余地があります。ただし、金融機関ごとの受付期限と完了までの期間を確認する必要があります。
変更前に、保有商品・年分・積立の三つをメモする
最初に書き出したいのは、「残す商品はどこにあるか」「変更するのは何年分か」「新旧それぞれで毎月いくら引き落とされるか」です。ここを整理してから、変更元と変更先の締切を確認しましょう。買付先の変更に必要のない売却や、意図しない二重の積立を避けやすくなります。
公式情報確認日:2026年10月28日。楽天証券の取引開始スケジュールは2026年10月19日公表。その他の参照ページは公表・更新日を確認できていません。制度・受付方法・締切は変更される場合があります。掲載した金融機関は手続きの例であり、特定の口座開設や売買を勧めるものではありません。NISAでも元本割れのリスクがあります。

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